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2004年11月02日

ネームと下絵

下絵.jpg

今、12月発売のLaLa-DX掲載予定、『とりかえ風花伝』の下絵を描いてます。

マンガはまずプロットと言ってお話を作る所から始まります。それから紙に マンガはまずえんぴつでコマを割って簡単な絵を描くネームを作ります。それにO.K.が出ると今度は下絵。下絵で最終的なチェックが入って、あとはキャラクターをペンで描く主線入れ、背景入れ、トーン貼りという順序で完成に至ります。
 今は下絵描き。映画で言ったら撮影期間です。キャラクターの衣装はどうするか、カメラワークは?キャラクターの演技(表情)は?細かい演出は?などを真っ白の紙に向かいながら一つずつ決めて行きます。いやもう、もくもくと一人で。端から見ると暗い作業ですね。
 作家さんによってはネームの段階でカメラワークや演出がばっちり決まっていて、あとは原稿に写すだけという方もいらっしゃいます。すごいです。天才だと思います。でも、私はどうしても一つずつしか頭がまわらないので、ネームの段階ではいかにこのお話を規定枚数の中に入れるかでいっぱいいっぱい。下絵に入らないと細かい事が決められません。
 だから、ネームと本番の原稿ではかなり雰囲気が変わったりします。これって担当さんには迷惑な話です。マンガと言うのは勢いというか雰囲気も重要ですから。ネームの段階でこれを判断できないというのはとっても困るらしいです。
 このお話は10話を越えたのでネームと下絵の差も想像してもらえますが、新しい話を立ち上げるときはネームの下絵を描かないとダメかなあとちょっと悩みます。実際ネームコンペ(次の雑誌掲載を決める会議)に出すネームの時は、「清書ネーム」を描いてる友達もいます。
でもね、ネームは永遠にネームなんだよなあ。下絵に落とすまでは未確定状態と同じですもの。それこそいろんなの演出プランの中でどれがよいかず〜っと悩むと思います。どれだけ「清書ネーム」を描いてもきっと下絵ではまた変わってしまうんだろうなあ。これって優柔不断かしら。

追伸:アメリカ大統領選挙始まりますね。ものすごく気になってます。

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Posted by やな at 09:16│Comments(2)おシゴト
この記事へのコメント
わたしは多少メリハリと角度や位置は変えるけど、ネームと原稿のコマ割はほぼ同じです。
しかし、やはり絵がかなり違います。
ネームは勢いで描くため、走り描きギャグマンガ風なので、前に担当さんじゃない人にイラストを頼まれてラフを送ったら「こーいうギャグ風の絵なんですか?」と心配されました。
前に担当さんから「審査のネームは、企画書」といわれ、適度にきれいに描いているつもりです。どちらかというと、わたしは文字が多いので、絵よりも文字を丁寧に読みやすくかきます。
Posted by ばかいぬ at 2004年11月04日 10:49
ネームって「企画書」なんだよね。美しい企画書は伝わりやすいのはわかるんだけど、企画書でしかないわけで。その辺のズレ、担当さんと話をする時気を遣いますね。
Posted by やな at 2004年11月04日 13:15
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