つれづれやな

　ハチ採り写真撮りに豊田の山奥へ。

　某先生の研究広報活動の一環で、ハチ採り写真集を作る事になりました。数十年撮り貯めた写真があるというので先生の所へ伺うと、写真がありません。必要な写真が圧倒的にないんです。テーマがハチ採る人々だというのに人々が写ってる写真がないんです。巣だけ、とか道具だけ、料理だけ、とか。・・・これは、資料写真ですね。これでは写真集じゃなくってパーツ資料集になっちゃいます。
　自分もどっか旅行へ行っても遺跡の前で「はい・チーズ」なんて記念写真は気をつけてないと撮り忘れます。つい細部とか全体の形がわかるものとかのパーツ写真を撮るのに夢中になって、下手すると自分が写ってる写真、一枚もないやん！という状態になるコトも多々あります。写真見せるとよく親に怒られます。だから、人の事は文句言えません。言えませんけど・・・・、困った。

　というコトでハチおじさんにお願いしてハチ採りへ同行させていただくことになりました。ハチ採りとはこういうコトなのだ！という写真をばしっと一枚撮らねば！。もう時間はありません。必死です。

　まずクロスズメバチ（ヘボ）採りのおじさんに同行。仕掛けておいたエサにやってきた親バチに目印をつけて、追います。トランシーバーで「おーい、そっち行ったぞー」と連絡を取りつつ山の地中のどっかにあるハチの巣を探します。見つけたら巣の中に煙幕を張って、親ハチを気絶させます。で、巣を掘り出すと言うわけです。親ハチと巣盤は元の穴に戻します。こうしておくと、気がついた親が「あれーっ、巣がないーっ（泣）」ともう一度巣を作ってくれたりするそうです。親ハチにしてみればホラーですね。気がついたら家がなかった・・・と。

　午後からは恐怖のオオスズメバチ（クマ）採りのおじさんに同行です。ヘボは大人しく、よっぽどの事がない限り刺しません。でもクマは狂暴です。巣に近づいただけで襲って来るそうです。しかも毒素が強いので、人によっては死にます。なので、クマ採りは宇宙服みたいな防護服をつけて行われます。


　命をかけてまで食べたいものなのだろうか、オオスズメバチ。女子には分からない男子の世界です。


　で、採りたてのオオスズメバチも食べさせてもらいました。ヘボで結構慣れたつもりでしたが、クマはレベルが違います。キング・オブ・ハチ食。幼虫もでっかい！。動いてる！。かなーり抵抗あります。でも、ここで食べねばおじさん達の信用は勝ち取れない！。
・・・食べましたよ。生クマ幼虫。
　お味はまさしく大トロそのもの。マグロの赤身じゃなくって大トロ。うわー、目つぶって食べたらおいしいわ。目あけたら泣けるわー。
　茹でた幼虫は鍋なんかに入れる白子ですね。食感も味もそのもの。これは薄目開けてたら何とかイケるレベルでした。
　で、一番おいしかったのが唐揚げです。これはもう、エビです。パリパリのエビのカラアゲ。フォルムといい味といい、一番抵抗なく食べられます。両目全開でもこれならO.K.。クマを食べるなら唐揚げからがおススメです。お酒に合いますね。コレは（←車だったので飲めず（泣））。

　果たして男子の世界に足を踏み入れたのか常人の世界から足を踏み外したのか。判定はお任せします（苦笑）。
　目的の写真もなんとか撮れて、ある種充実した一日だったのは間違いなしです。
　はあー、未知の世界を見ましたよ・・・・・。

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